東京路地ランキング

文化遺産として残しておきたい路地をランキングしてみました

暗渠のすすめ (2015.3)

私は暗渠好きです。「あんきょ」という音の響きが面白いし、安らぎを与えてくれます。それに、ミステリーワールドのような漢字や平仮名で書いたときの柔らかさも好きです。

そういう私も、写真を始めるまでは、暗渠という言葉を知りませんでした。街撮りをしていると、微妙な地形の変化や、道路の下から聞こえてくる水の音に気づくようになります。明らかに普通の路地とは違う、くねくねした道が意外にたくさんあって、調べてみると小川や水路の上に蓋をしたり、埋め立てたりしているようです。

大阪が水の都とはよく言われていますが、実は、江戸期の東京も負けずに水の都でした。当時の物流の主役は水路だったので、小名木川に代表されるような人工の水路を造ったりして、江戸の中心部に物資を運んでいました。ところが、明治に入り、鉄道や車両が実用化されてからは、物流の主役が陸路に変わり、河川や掘割や水路がどんどん消えていったのです。

一方、武蔵野台地に水源を持つ数百の中小河川が網の目のようになっていて、少しでも低い場所を見つけて流れ、他の水流と一緒になり、あるいは分かれ、さらに流れて、東京湾に流れ込んでいました。それも、大正末期頃から、都内の人口増加が始まり、東京郊外も急速に宅地化されていきました。土地が足りなくなったからです。戦後の高度成長や東京オリンピックが、それに拍車をかけました。そんな事情から、都内に張り巡らされていた多くの中小河川や水路が消えていったようです。

防災上の理由もあって、今後ますます消えていく路地を記録に残そうとして始めた写真ですが、路地を撮っていると必ず出会うのが暗渠です。今回はその暗渠だけをピックアップしてアルバムにしてみました。

暗渠をたどって水源まで行ってみるって、すごいロマンを感じます。途中で道が途切れてしまったり、建物で遮られてしまったり、その続きの道を探すのに、ずいぶんと苦労したことが思い出されます。それだけに、見つけたときの喜びは何物にも変えられませんし、水源を見つけたときは喜びを通り越して、ただただボーッと立ちつくしてしまいます。周りから見れば危ないおじさんです。


あなたも、こんなミステリアスな小さな旅をしてみませんか。

rojist





新宿御苑の脇、玉川上水の余水を渋谷川に落とす水路跡。せせらぎの音が聞こえるか耳を澄ませてみよう




外苑西通りから少し入ったところ。余水路はこの下を通って南に流れていた。煉瓦壁の上は中央線、その向こうに国立競技場がある




玉川上水の暗渠にかかる三字橋。80年以上経っても欄干が立派に残っている




幡ヶ谷台地を流れる和泉川の暗渠には橋梁の跡がたくさんあって昔に思いを馳せることができる




こちらは村木橋。橋らしい雰囲気が残っていて、いい感じ




新宿西口公園のすぐ裏、十二社通りの脇にあった大池跡。地形が物語る




渋谷センター街の朝は醜悪だ。この通りを歩く人のほとんどは、そこが宇田川の暗渠だということを知らない




渋谷センター街を代々木八幡に向かう。暗渠の道いっぱいに広がるマンホール。下はごーごーと水の音がしていた




宇田川暗渠が井の頭通りを超えたところで枝分かれ。右を行くと河骨川の暗渠




宇田川本流を左に行くと、支流の初台川がある。初台橋のあたりは、もっとも暗渠らしい景色がある




初台川の河岸跡だろうか、代々木八幡駅の周りにはいくつもの川の流れが集まってきている




道端に名残を残す河岸の石積み跡。こういうのを見つけながら歩くのも楽しい




こちらは河骨川暗渠の河岸。石組み跡が残っている




トンネル下は、渋谷川の暗渠。手前を向かって左行くと、渋谷駅の南に川が顔をだす




その昔、渋谷がたくさんの川が合流する谷底だったことを思い起こさせる急坂




表参道を横切って流れる渋谷川の暗渠。ストリートファッションのメッカになっていた




くねくねと続く谷中よみせ通りは藍染川の暗渠。延命地蔵尊は、人間が欲するもの全部をかなえてくれるとあるが・・・




八丁堀跡の緑地。川筋をたどる旅にでてみたが・・・




八丁堀の旅は、わずか800mで終わり。手前から流れてきて、今はなき京橋川と楓川に、この地点で合流していた




ほとんどの高速道路は川を潰して作っている。この浜町川もそう




銀座五丁目。三原橋に行けば戦後の瓦礫処理のため埋め立てられた三十間掘川の名残が見られる




千葉道場といえばお玉が池。神田岩本町あたり、不忍池より大きかった記録があるものの、今は水溜りもない




高円寺近く、環七から階段を降りたら長~い暗渠が続いていた




中央線の南に沿って流れる桃園川暗渠。その周辺には、どぶ板で塞がれた小さな暗渠がたくさんある




暗渠部分を除いて舗装した理由がわからない。先のほうには配水管が見える




妙法寺川(杉並区)に流れ込む支流の暗渠。道路なのか敷地の一部なのかよくわからないところが多い




井草川(杉並区)は、岸壁だけが残っていた




京王線に沿って、神田川と玉川上水が平行して流れている。この辺り、神田川の支流がたくさんある。ドブじゃないよ。信じるか信じないかは、あなた次第




これも神田川の支流。たくさんのマンホールを見つけたらピッタンコかんかん。これだけマンホールが多いと、ケンケンパができる




環七姥ヶ橋陸橋(北区)から急階段を下りると空気が湿っぽくなる。そして稲付川の暗渠が始まる




板橋区赤塚には、路地だけの5差路がある。マンホールから水音が聞こえるので、おそらく何本かは暗渠なのだろう


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