東京路地ランキング

文化遺産として残しておきたい路地をランキングしてみました

小さなシムシティ大崎をぐるっと(2013.9)

大崎駅を降りると、どこもかしこも工場だった。明電舎のような大きいのもあるけれど、だいたいは小さな町工場だ。ソニーだってそうだった。あちらこちらから、チュイーン、チュイーン、カシャカシャという、油まみれの機械音が聞こえてくる。背の高い万年塀が視界を遮り、街は年中暗くて、どんよりとした空気に覆われている。色のない街。どの万年塀も安普請のせいで、たわんでいる。いつ倒れてくるかわからないから、自然と壁から離れて歩いてしまう。放課後、「においガラス」と子供達が名づけた、甘ったるい匂いのする樹脂の棒が捨て置かれているのを探しにいく。住んでいる街からは遠いけれど、あまり苦にならない。きれいなものが見つかれば、友達に自慢できるから。しかし、ここに数時間も居ると、機械油の臭いが服に染みついてしまい、帰ってから母親に、「また大崎に遊びに行ったのかい、すぐに銭湯に行ってきな」、などと言われてしまう。高度成長期とはいえ、庶民はみんな貧乏だった。

昭和30年代の大崎は、こんな街でした。そんな大崎も、円高やバブル崩壊の局面で、工場が次々と、地方や海外に移っていきました。その跡地が再開発され、今や高層ビルが林立する一大ビジネスタウンに変貌しました。再開発の前、山手線でも、田端や駒込と並ぶ乗降客数が少ない、寂しい駅のひとつでしたが、埼京線やりんかい線も通り、活気がでてきています。

それでも、昔を知っている人間としては、大崎=先端ビジネス街が、どうしても結びつきません。なぜ大崎なの?品川の隣なのに、品川より家賃が格安だから?ただそれだけのような感じがします。

そんなわけで、半世紀以上経った今日、久しぶりに大崎を撮り歩いてみました。駅前は、再開発されていて、昔の面影はまったく残っていませんが、駅からわずか200メートル離れると、昭和の世界にタイムスリップできます。再開発地域は意外にコンパクトでした。この街を形容すれば、シムシティ的箱庭、あるいは、試験管タウンでしょうか。

あわてて乗った山手線が大崎止まりだったりすると、がっかりして、運の悪いのを大崎のせいにしてしまいがちです。オシャレな人たちが好んで集う街でもありません。こぎれいな高層ビル街を、ビニール袋をぶら下げて歩いている近所の人がいます。それでも、不思議に違和感がない、なんとも、愉快で、やっぱり、大崎は庶民の街でした。

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尖ったもので指をさせば血が出るように、雲をつつけば雨が降るといいのに








再開発地域はすべてのビルが歩道橋でつながっている。つながっていなければ仲間じゃないよと言っているように。でも孤立しているのはそっちかも
目黒川の向こうに拡がる別世界。目の前の境界線を越えるか越えないかで、まったく別の人生になってしまうことって、けっこうある








開いたままの口から反芻され続けるサラリーマンは汗臭かった
大崎といえばソニーだったけど、このビル1000億円余りで売却された。官公庁の物件は、なぜ二束三文でしか売れないの?








噴水が炭酸水に見える。熊本や大分には、炭酸水の湧き水が流れている場所がある。炭酸好族の天国は電車でいける








「階段ランチ」を楽しむ人たち。こういう場所をデザインした人に拍手を送りたい








「おひとりさまランチ」できることが自立の第一歩という見方もある
喫煙タイムを労働時間にカウントするかどうかでもめている。そもそも仕事を時間で評価するのをいつまで続けるの








キリン柄のクレーン車があるそうだ。すべての建設機械を動物柄にすれば、都心はジュラシックパークになる








透明感のある人って、相手の内面も見透かしてしまうかも。そんな人がいたら、さぞストレス溜まって生きていられないだろう
排泄行為中、動物は警戒心をもち、人間は羞恥心をもつ。犬の気持ちになれば、恥ずかしくなくなるかも








シドニーにて。仕事を終わって真っ直ぐ帰宅する人はいない。毎日パブに寄ってワンパイント飲んで、バカ話して、さあ帰ろうと。日本と違って飲み方もドライだった








カメラ小僧には有名らしい、百反歩道橋。ひっきりなしに電車が通るので、ずっとからだが揺れ続けていた








3重に立体交差する鉄道はほとんどないけど、地下空間では、たくさんの地下鉄が多重交差している。アリも住みにくい都心の地下
自動車も電車のように、アルミ化を進めればいいのに。樹脂化だけは勘弁してほしい。東独時代のトラバントみたいでは車じゃない








水遊び用オムツなら入れるプールもあるそうだ。漏れないっていうけど、福島だって漏れるんだから。目や口を開けて泳ぎたくない








創立95年の芳水小学校にて。一輪車は体幹バランスのトレーニングにいいかも。ひとりぽっちの子が寂しそう








再開発前は、駅前でもみんなこんなだった
「努力は必ず報われるは間違い」(東進ハイスクール:林先生)、「努力でも解決できないことがある」(曽野綾子の近著)。必ずは存在しないから努力し続ける








壁にへばりつく、むき出しの根塊と壁を這う根。からからになっても生きている。人間だってどこでも生きていける








高層ビルが林立する再開発地域。下駄履きで、買い物袋もってビルに吸い込まれる。大崎はやっぱり庶民の街
ソニービルの前も、お散歩コース








TSUTAYA+STARBUCKS大崎駅前店。単独でなく、複合でもなく、融合なのが新しいし、おもしろい




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  1. 2013/09/04(水) 07:54:57|
  2. 品川区
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:1
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コメント

路地に惹かれてやってきました。

突然のコメント失礼します。
たまたまタイトルをお見かけして、「路地」という言葉に惹かれてやってきました。(私も路地好きなので)

普段何気なく歩き回ってる街も、写真で見ると何だか新鮮で素敵に見えますね。
よく知ってる場所だと尚更。

また、たまに読みにきますね!
  1. 2013/09/10(火) 22:29:33 |
  2. URL |
  3. shimo #-
  4. [ 編集 ]

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